ナミダを知った日
みなさん、「歌を聴いて泣く」ということは、よく経験することでしょうか?
実は私にとって、「歌を聴いて泣く」ということはかなり特別なことです。
ずっとずっと望み、しかしつい最近までずっと叶えられないことだったからです。
それを初めて経験させてくれたのも、三叉路の音楽でした。
小学生の頃、母といっしょに行った松山千春さんのコンサート![]()
隣りで聴いていた母は、いつの間にか涙を流していました。
大好きな松山千春さんに会えた嬉しさからか、
そのとき歌われた歌に感動してか、
それとも、歌自体ではなく何かしらの出来事を思い出しての涙だったのか…。
結局母には聞いていませんが、
その涙を見て幼い私はすごく衝撃を受けたのを覚えています。
そして、幼心に、
「私もいつか自然と涙が出るような、
大好きなアーティストや歌に出会うのだろう…、いや、出会いたい」
と思うようになりました。
しかし、中学生になり、高校生になり、大学生になって…、
J-POPやフォーク、ジャズ、クラシックなど、
いろんなミュージシャンのライブに行ったものの、
涙が出ることは一度もありませんでした。
普段の生活の中では、泣くことはそんなに珍しくありません。
学校や職場で緊張したり悔しい思いをして、涙が溢れたことは何度もありました。
映画やドラマ、ドキュメンタリー番組などを見て、
登場人物の気持ちを想像したり自分に置き換えたりして泣くこともよくあります。
でも、なぜか音楽を聴いて泣くことだけはなかったのです。
CDでも、ライブでも。
「好きなアーティストのライブに行って、感動して泣いた」という友人の話を聞いて、
私はそんなに音楽にのめり込めないんだろうかとか、
そこまで好きなアーティストには一生出会えないんじゃないか…と思い、
ちょっと寂しく思うこともありました![]()
でも、その反面、
いつかきっと、自然に涙が出るほど
心動かされるアーティストや歌に出会えるに違いないという
根拠のない確信もあったのです。
そして、その瞬間は思いもよらない形でやってきました。
今年5月、大垣ロックシティー。
やっと2度目の三叉路フリーライブ、2ステージ目のこと。
1曲目は、私の大好きな「コトコト」。
まさか、この曲を1曲目にもってくるとは予想もしていなかったという驚き。
それから、なんとも言えない感情が体を駆け巡るのを感じ、
自然と目頭が熱くなったのです。
好きな歌が聴けて嬉しいとか、そういうのを飛び越えて、
3人のハーモニーが、身体にじわじわと浸透していく感覚。
まさに、皮膚の表面から吸収する…という表現が合うような。
そして、心臓の真ん中に辿りついて、
今度はそこから、身体の外へ外へと溜まっていたものが押し出される感じ。
それが涙となって視界を揺らしました。
涙が流れるというところまではいきませんでしたが、
初めて、「音楽を聴いて泣く」という感覚を知ったのです。
まさか、この感覚を、
インストアのライブで初めて味わうとは思ってもみませんでしたが…。
母親と行った、
松山千春さんのコンサートの大きいホールのイメージがあまりに強くて、
この感覚を知るときは、私、どこかのホールにいるんだろうなって
勝手にイメージしてたんですよね![]()
でも、このさい場所なんて関係ないわけで。
瞬間、「あぁ、こういう感覚なのか…」と思いました。
あのとき、母が感じたものとは違うかもしれません。
友人がライブで泣くのも違う感覚からかもしれません。
けれど、たぶん私の「音楽を聴いて泣く」感覚って、
こういうものなのだろうと感じました。
じわじわ浸透して、じわじわ出て行く。あったかくて幸せな感覚![]()
よく考えてみれば、私の場合、
そのアーティストや歌が好きとか、感動とか
そういうことだけじゃ泣くことは難しいのかもしれません。
もともと、自分の感情ですら客観的に見て、
立て直したり理由を付けたりしようとする癖がある、この性格。
相当なパニックや感情の高ぶりがない限り、何をするときも冷静になって
自分の変化を他の人に悟られないようにしてしまうのです。
アーティストによっては、無意識に
1枚の薄ーいガラスを隔てたような状態でライブを聴いていることもあります。
楽しいしノっているけれど、
それをもう一人の自分がどこかで見ているようで、どうもノり切れない感じで。
でも、「コトコト」に限らず、
三叉路の音楽って、何の抵抗もなくすうっと耳や身体に入ってくるんです。
もう一人の自分なんて意識している暇がなく、気づいたら心に入ってきている。。。
もうこれは、相性…なんでしょうね。
もっともっと、三叉路の歌を聴いて、ライブに行って、
たくさんたくさん、この感覚を味わいたいと思います。
そして、もう泣きたいときには人目を気にせず泣こうと思います。
(とか言いながら、つい涙をこらえてしまいそうな自分がいますが)
三叉路に、三叉路の音楽に出会えて、本当に感謝です。
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